日本初の人権訴訟専門団体であるLEDGEが主導する本プロジェクトは、米国のプロボノ文化を活用し、在日米国系法律事務所と日本の弁護士との間にプロボノ連携を構築することを目的としています。期間は12か月を予定しています。公共訴訟の基盤がまだ十分に整っていない日本において、米国の法的支援の知見を取り入れることで、公共訴訟のエコシステムを強化することを目指します。プロジェクトではまず、米国系法律事務所の支援能力を調査した上で、選定された法律事務所が実際の公共訴訟案件に対し、法的リサーチや戦略的助言を提供するパイロットプログラムを実施します。
所在地:東京都
助成金額:$40,000
ImpactShareは、日米間のインパクト投資資金の流れを促進するため、自社の知識共有プラットフォームを正式に体系化します。米国や欧州に比べて複雑で連携が限られている日本のインパクト投資分野において、海外の洞察や事例、手法を共有することで、実践者の理解とつながりを深めることを目的としています。主な活動には、実務者へのインタビューやネットワーキングイベントの開催、講義や動画コンテンツの提供などが含まれます。最終的には、グローバル資本を日本市場へ呼び込み、インパクト投資の専門的シンクタンクとして発展することを目指します。
所在地:東京都
助成金額:¥8,163,289
アジア太平洋ABAネットワークが主催する「つなげるABA 世界自閉症サミット」は、2025年9月に北海道函館市で開催される3日間の国際会議です。本サミットは、米国で発展したASD(自閉スペクトラム症)への有効な治療モデルである応用行動分析(Applied Behavior Analysis, ABA)を紹介し、日米間のつながりを強化することを目的としています。米国の専門家と日本の専門職・家族を結ぶネットワーキングの場として、ワークショップやセミナーを通じて知見を共有します。行動科学が日本の医療教育で必修化された今、国際的なASD治療の標準を推進する意義ある取り組みです。
所在地:北海道
助成金額:¥7,000,000
全米ジャパンボウルは、米国を代表する高校生向け日本語コンテストであり、ワシントンDC日米協会が運営しています。本プロジェクトの中心的な目的は、次世代の人材育成を通じて、日米パートナーシップを支える基盤を強化すること、また、日本語教育プラグラム支援のツールを提供することです。第33回大会はジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)を会場として実施されました。学生たちが日本研究従事者と直接交流する機会を設けることで学びの質を高めました。ワシントンDC中心部での開催により、社会的認知度と発信力を高めることも狙いとしています。2日間にわたる大会では、日本語力だけでなく、日本文化や時事問題への理解を総合的に評価します。
所在地:ワシントンD.C.
助成金額:$12,500
アジア・ソサエティ政策研究所が提案する本プロジェクトは、トランプ2.0政権下において高まる脅威や日米関係の変化に対し、日米同盟がどのように適応しているかを1年間かけて検証するものです。貿易関係の混乱の中で二国間協力の強靭性を分析するとともに、日本が自国の防衛力強化や志を同じくする国々との連携深化によってどのように対応しているかを探ります。本プロジェクトでは、日米両国の政府関係者、議会スタッフ、専門家、ジャーナリストへのインタビューや意見交換を通じて、両国の国内政治動向、東京の経済的期待、米国の安全保障コミットメントへの信頼が同盟関係にどのような影響を及ぼしているかを分析します。また、両国が直面する機会とリスクを明らかにし、変化する地政学的環境の中でパートナーシップを強化するための具体的な政策提言を提示します。
所在地:ニューヨーク州ニューヨーク
助成金額:$72,403
ニューヨーク日系人会/JAAが運営する「ニューヨーク日本人史デジタルミュージアム」は、オンライン展示『Exhibiting JAPAN』の制作に取り組んでいます。本展示は、1939〜40年および1964〜65年に開催されたニューヨーク万国博覧会を比較し、時代とともに変化した日米関係を探るものです。米国による占領期や社会的・政治的変動が各時代の日本館の展示にどのような影響を与えたかを分析します。2026年3月の公開を予定しており、インタラクティブな3D建築モデル、地図、写真、映像を日英両言語で閲覧できるデジタル展示として展開されます。
所在地:ニューヨーク州ニューヨーク
助成金額:$29,700
東京大学、スティーブンス工科大学、メリーランド大学の専門家によって主導される本プロジェクトは、沿岸地域の防災力を高めるための「自然に基づく解決策(Nature-based Solutions: NBS)」に関する知見を体系化することを目的としています。気候変動による沿岸リスクの深刻化に対応するため、まず既存の米国と日本におけるNBSプロジェクトのデータベースを構築し、その後、比較事例研究を通じて実践的な教訓と優良事例を抽出します。得られた知見は、今後の日米両国および国際社会におけるNBS導入の指針となり、政策立案者への具体的な助言として活用される予定です。
所在地:東京都 / ニュージャージ州ホーボーケン
助成金額:$43,869
International Foster Care Alliance (IFCA) は、日米の児童養護施設や里親養育の経験者による協働を通じて児童福祉制度の改革を目指します。2025年から2027年にかけて実施される4回の交流を通じて、日本初となる「ユース・アドバイザリー・ボード(YAB)」の設立を目指し、子ども・若者の権利擁護と参加を重視する米国の先進モデルを活用します。また、本プロジェクトは日米両国における大人への移行期にある若者たち(Transition-Age Youth, TAY)のメンタルヘルスケア改革も推進します。活動内容には、ワークショップ、現地視察、そして社会的養護経験者によるアート作品を展示する巡回展などが含まれます。
所在地:ワシントン州シアトル
助成金額:$34,000