米日財団(USJF)は慶應義塾大学で新しく開講される「慶應ノンプロフィットリーダーズ・プログラム」(通称「KEIO LEAP for Nonprofit」)を支援いたします。本プログラムは、日本の非営利分野における次世代リーダーの育成を目的とした革新的な取り組みです。
社会課題がますます複雑化する中、NPOなどの非営利団体はその解決に欠かせない存在です。しかし現在の日本では、NPOのリーダー人材の不足やセクターを超えた協働の機会の乏しさ、そして体系的なトレーニングプログラムの不在といった課題が残ります。米日財団は、KEIO LEAPへの助成を通じて、こうした課題に正面から取り組み、日本の市民社会を支える経営・リーダーシップ人材の育成に向けた戦略的な投資を行います。
ソーシャルインパクトを牽引するリーダー育成へ
KEIO LEAPは、非営利のプロフェッショナルに長期的なインパクトをもたらすスキルを与える、日本ではまだ類を見ないプログラムです。慶應義塾大学ビジネス・スクール(大学院経営管理研究科、KBS)と湘南藤沢キャンパス(SFC)の教授陣のイニシアチブにより、NPOに関する豊富な知見に基づき開発されました。本プログラムでは、非営利セクターでの活躍を目指すすべてのキャリア段階の方々に向けて、MBAレベルの実践的なカリキュラムが提供されます。
受講者には、非営利団体の幹部、行政官、CSR(企業の社会的責任)担当者などが想定されており、リーダーシップ、財務管理、政策提言、セクターを超えた協働など、ソーシャルインパクトを実現するための実践的なスキルを習得する機会となります。
米日財団は、KEIO LEAPに3年間で75万ドル(約1億1,000万円)の支援を行うことを決定しており、日本の非営利セクターにおけるリーダー育成に真摯に取り組んでいます。
教室を越えて広がる変革の輪と協働のための中心の場
KEIO LEAPは、単なる教育プログラムにとどまらず、セクターを超えた学びとネットワーキングの中心の場としても機能します。非営利団体、企業、行政といった多様な分野の専門人材が一堂に会することで、領域を越えた協働の土壌を育み、より強固で持続可能なソーシャルインパクトの創出につながることが期待されます。
慶應義塾大学の伊藤公平塾長は、「米日財団との連携は、本学のカリキュラムを現代の社会課題により深く結びつけていくという、慶應のミッションとも合致しています。持続的なインパクトを実現するためには、非営利分野の将来を担うリーダーたちに、経営的視点を身につけてもらうことが不可欠です」と述べています。
国際的な視野からの学びと米国の非営利団体との連携
米日財団によるKEIO LEAP支援は、国際交流を通じた市民社会の発展という同財団の戦略にも沿うものです。本プログラムでは、米国をはじめとする海外の非営利リーダーとの交流や、米国の非営利団体とのフィールドワークも予定されています。グローバルな知見と実践を取り入れることで、日本の非営利セクターに新たな視点と活力がもたらされることが期待されます。
米日財団の代表理事、ジェイコブ・スレシンジャー氏は「米日財団は、日本の非営利セクターの発展、そして日米両国の非営利団体同士のつながりの深化を目指しています。日本を代表する大学とビジネススクールとの連携は、その目標に向けた大きな一歩です」と話しています。
日本の非営利の未来をともに形作るために
KEIO LEAPは、2025年9月に6か月間の試験的プログラムとしてスタートし、2026年4月より本格的に1年間の正規プログラムとして始動する予定です。
米日財団は、現在活動中の非営利セクターのリーダーはもちろん、志ある若手リーダーやCSR担当者、行政関係者の皆さまのプログラムへの参加を勧めます。
プログラムの詳細および応募方法については、5月以降に慶應義塾大学のホームページをご覧ください。