2018年度受賞者

Ms. Manami Honda Mata
日本言語カテゴリ
日本語教諭
Ed. W. クラーク高校
ラスベガス、ネバダ州

ホンダ氏は、日本語補習校で六年間、ラスベガスのネバダ大学で三年間日本語を教えた後、2004年にラスベガス(NV)のエド・W・クラーク高校で日本語を教え始め、Level 1からAP (Advance Placement)レベルの日本語及び日本文化クラスを9年生〜12年生の170名を教えている。
ホンダ氏は授業で、学生が日本語と日本文化を楽しく学ぶ為の様々な工夫を常に取り入れている。例えば、ふくわらい(「ロバの尾をピン止めする」などのゲーム)、花いちもんめ、Tシャツファッションショーなど。学生には、料理番組を模したビデオ製作や、学習ゲームである「Kahoot!」の使用など、技術スキルを向上させる為の多くの機会を提供してる。 2014年には、日本のNational Honor Societyの学生は「恋するフォーチューンクッキー」のダンスビデオを作成し、日本の学生にエド・W・クラーク高校を紹介。また同氏は、畳の部屋で茶道を行ったり、振袖を試着する機会を提供しており、学生は、軍関係者、ポップカルチャーばどの様々な分野からのゲストスピーカーの話を直接聴く機会もある。

ホンダ氏は、学生に授業以外でも日本語と日本文化を探求することを強く奨励している。南ネバダ日本語スピーチコンテストが2004年に始まって以来、学生は定期的に参加して、1位、2位、3位の常連を占める。彼女が指導するダンスと演劇チームも毎年ラスベガスの「秋の祭典」に参加しており、一部の学生は、毎年春の祭典にボランティアとして参加。毎年、学生はアメリカ人日本語教師協会(AATJ)の全国日本語試験を受験し、AATJ年賀状コンテストにも参加。 2012年と2013年に、本田氏の学生の1人がJET-MIP(Japan Exchange and Teaching Memorial Invitation Program)に選任された。 2014年にEd W. Clark High SchoolがKAKEHASHIプログラムに選ばれ、日本の21名の学生からなる2つのグループをホストし、同氏の学生が21名が日本へ訪問することができた。

クラーク郡教育区でホンダ氏は、AP(Advanced Placement)専門学習コミュニティ委員会、カリキュラムタスクフォース、教科書採用委員会、日本語新コース開発委員会などのグループに参加してリーダーシップを発揮。また、南ネバダ日本教師協会(SNJTA)の議長と副議長を務め、スピーチコンテストを企画し、様々なワークショップや講義を手がける。サウスウエスト語学教育会議で発表し、2018年のACTFLコンベンションワークショップ「テクノロジーを統合したレッスンで学生の興味を喚起する」の共同講演者となる予定。

2006年から2007年にAPの日本語と日本文化講座が発足したとき、本田氏がAP Readerに選ばれ、この機会により、APの日本言語と日本文化について直接学ぶだけでなく、他の熱心で献身的で専門性の高い日本語教育との出会いがあり、彼女のキャリアで最も重要な機会となった。同氏はこれらの専門家に刺激を受け、日本の知識を広めていくために何ができるかを考えるようになり、それ以来、カリフォルニア日本語学校連合会(CAJLS)とACTFLに参加し、地区の教師と積極的に情報を共有する。さらに、2014年には、サンフランシスコ日本総領事館、ロサンゼルスにある日本財団などの支援を受け、「ラスベガスフリーレクチャーシリーズ」を立ち上げ、地域社会における日本の知識を向上させる。今年4月、第4回ラスベガスフリーレクチャーシリーズを手がけた。 2017年12月には、地区コーディネーターのサポートを得て、教育の質を向上させるために、地区内の諸外国語教師のための専門的なワークショップを企画。

ホンダ氏は「この有名な賞を受賞することは大変光栄であり、この栄誉ある賞に選ばれたことに恐縮しています。私は、近い将来、日米間の青少年交流の機会を定期的に設け、ラスベガス社会における日本の知識を深め、私自身の学区とそれ以外の地域での日本語教育を改善していきたいと思います。エルゲン・ハインツ賞の受賞が大きな励みとなりこの目標に向かっていくことが出来ます。


Ms. Catherine A. Mein
人文科学カテゴリ
世界史教諭
B. バラード高校
ハクスリー、アイオワ州

キャサリン・メイン氏は、アイオワ州中央部にあるバラード高校の世界史教諭です。彼女は450年から現在まで現代世界史を教えており、:1450年から現在までとデュアルクレジット西洋文明:始まりから現在へ;を教えている。社会科部門の議長と高等学校の社会科のPLCリーダーで、教える責任に加え、アイオワ社会科学審議会の副学長、及び2004年からはICSS理事も兼務。

メイン氏は中国をきっかけに日本について学び始め、マウント・ホーリーオーク大学のJonathon Lipman教授のもとで中国及び国史における女性について学ぶ。これにより、東アジアについてより多くの学びを深めたいと思うようになり、更に、早い段階でアジア教育に関する全国コンソーシアムと出会う。 2000年には、中国と日本を含む30時間のセミナーを終了し、さらに両国について学ぶ機会を模索する。これらの機会の大半はボルダー州コロラド大学で東アジア教育指導プログラムのもの。 2006年以来、メイン氏は現代日本に関する8つの専門部会への参加に加え、中国と韓国についても学ぶ機会を得ることになる。メイン氏は、こう述べている「サマースクール、オンラインコース、勉強ツアーなどの機会は、現代日本の歴史を深く理解し、日本について効果的に教えるための教授法を習得。米日財団、フリーマン財団、フルブライト・ヘイズ・セミナー・アブロード・プログラムが提供した支援により、可能になりました。」

メイン氏の世界史の授業を見れば、彼女が専門部会などで学んできたことが大きな影響を与えていることが分かる。 教室では、生徒が出典を調べるよう推奨しており、歴史的議論をより評価したり、複数の視点から出来事を観察することが出来る。教室を超えて、州と国レベルの社会研究会議の場などで発表する機会を得、これらのプレゼンテーションは、日本について専門的に学んだことから発展。そのような機会の後には、より多くの教師と学びを共有することを目的に、州、地域、または全国で発表を行っている。日本文化に関するオンラインコースと勉強ツアーの後、東アジア教育プログラムを通じて全国で利用可能なレッスンを開催し、全米社会研究会議の場でもウェブセミナーを2回行う。 2014年には、20世紀初頭の日本についての別のプロジェクトで2つのレッスンを行う。

メイン氏は次のように述べている。「これまで多くの事を学ぶ機会を得たことは大変幸運でした。私はMIT Visualising Culturesのウェブサイトの作成についてのJohn Dowerの話を、また、長崎の被爆者からの話を聞いたことがあります。2011年の津波によって浸水した地域に木を植え、大阪に住む家族と週末を過ごしました。私と学生達はこれらの機会を享受していますが、この体験を他の教師やできるだけ多くのクラスで分かち合うことに強い責任を感じています。エルゲン・ハインツ賞を受賞することは大変名誉なことであり、私のこのような仕事を継続していくことへの励みとなります。

メイン氏はプログラム資金を利用して2020年に日本訪問ツアーを支援し、学生に奨学金を提供し、また、カリキュラム図書を購入し、高校のマンガコレクションを増やす予定。これらのすべてがバラード高校の学生にとって日本をより深く学べる機会となる。