米日財団はこのたび、フィサーブ社(Fiserv Inc.)の元CEOであり、現在はフィランソロピーと教育分野でも活躍するジェフリー・W・ヤブキ氏を理事会に迎えました。
ヤブキ氏は2005年12月から2020年5月までフィサーブ社のCEOを務め、同社の売上を約3倍に成長させるとともに、2019年までに株主リターン969%という前例のない実績を達成しました。彼のリーダーシップのもと、フィサーブ社は伝統的な持株会社から革新的な決済テクノロジーを強みとするグローバル企業へと進化し、現在では時価総額1,200億ドル(約17.4兆円)を超える企業となっています。
現在は、世界のフィンテック分野をリードするプライベート・エクイティ・ファーム(未公開株式会社)Motive Partnersの会長を務めるほか、ウェルスマネジメント・テクノロジー分野のグローバル企業InvestCloudの会長兼CEOとしても活躍しています。米フォーブス誌より「全米で最も革新的なリーダーの一人」に選出されたほか、2025年にはウィスコンシン・ビジネス殿堂入りも果たしています。
米日財団の理事長であるローレンス・K・フィッシュ氏は、次のように述べています。「ヤブキ氏は、フィンテック業界での輝かしい実績、企業と非営利の両セクターでの豊富な理事経験、フィランソロピー分野でのリーダーシップ、米中西部地域との強い結びつき、そして日本的ルーツとの関係を兼ね備えた、非常に貴重な人材です。彼の多角的な視点が理事会に加わることを心より嬉しく思います」
これに対し、ヤブキ氏は「このような意義ある団体に関わることができ、大変光栄に思っています。日米の関係を、リーダーシップ開発、イノベーション、そしてフィランソロピーを通じてより深めていくと同時に、自分の日本のルーツとも改めて向き合っていきたいと考えています」と述べています。
ヤブキ氏のCEO在任中、フィサーブ社はFORTUNE誌「世界で最も称賛される企業」に過去12年間で11回、2020年までの8年連続で選出されました。また、同社はNBA王者ミルウォーキー・バックスの本拠地「Fiserv Forum」の命名権取得を通じて、ブランド認知度を飛躍的に高めました。
フィサーブ社以前には、H&R Blockでエグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高執行責任者(COO)として6年間勤務し、キャリア初期には公認会計士(CPA)として経験を積んだ後、アメリカン・エキスプレス社で12年間にわたり上級管理職を歴任しました。
現在は、カナダロイヤル銀行、ナスダック、Sportradar、の取締役を務めるほか、ミルウォーキー美術館の理事、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)の理事、メンタルヘルス分野の非営利団体Project Healthy Mindsの取締役としても活動しています。
教育分野では、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校ルーバー・スクール・オブ・ビジネスで客員教授として教鞭をとり、2024年5月の卒業式では名誉経営学博士号を授与され、卒業式の基調講演を務めました。
また、「人々が本来の可能性を発揮できる社会の実現」をライフワークとし、1999年にはヤブキ・ファミリー財団を設立。メンタルヘルス、家族支援、教育、芸術、社会正義など、困難な社会課題に取り組む革新的なプロジェクトを支援しています。
米日財団は、1980年の設立以来、日米関係の深化を使命とし、これまでに1億ドル以上の助成を実施してきました。日米両国のリーダー約500名をネットワークする日米リーダーシップ・プログラム(USJLP)の運営も行っています。
ヤブキ氏は、以下の現職理事とともに理事会に加わります。
ローレンス・K・フィッシュ(理事長)、伊藤公平(副理事長)、ウェンディ・カトラー、リチャード・E・ダイク、スタン・カステン、小林りん、近藤正晃ジェームス、サンタ・J・オノ、妹島和世、ドナ・タノウエ、田代桂子
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