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米日財団 ハーバード大学で博士号取得のキム氏をリチャード・J・サミュエルズ日本研究博士論文賞に選出

作成者: USJF|2026/09/01 8:00:00

米日財団は、ジーン・T・キム博士を、リチャード・J・サミュエルズ日本研究博士論文賞の第2回受賞者に選出しました。受賞対象となったのは、博士論文「Upwellings of Oceanic Decolonization: Coastal Governance in Japan and Korea, 1894–1958」(仮訳:海洋脱植民地化の湧昇——日本と朝鮮半島における沿岸統治、1894年〜1958年)です。キム氏は、ハーバード大学ケネス・C・グリフィン文理大学院にて本論文を執筆しました。キム氏の履歴書(英文)はこちらからご覧いただけます

博士論文の概要(英文)でも詳しく紹介されているキム氏の研究は、海の視点から日韓関係の歴史を捉え直すものであり、日本と韓国の間で生じた漁業や海洋境界をめぐる戦後の対立が、より大きな「海洋の脱植民地化」をめぐる争いをどのように反映しているかを検証しています。日本語、韓国語、英語による資料に加え、文書館調査と現地調査を組み合わせながら、本論文は19世紀後半から20世紀半ばにかけての展開をたどり、海洋資源をめぐる争いが、朝鮮における大日本帝国の拡大と、北東アジアにおける脱植民地後の主権の形成の双方をどのように形作ったかを明らかにしています。

サビーネ・フリューシュトゥック氏(委員長、カリフォルニア大学サンタバーバラ校)、デビッド・レーニー氏(早稲田大学)、筒井清輝氏(スタンフォード大学)で構成される審査委員会は、審査講評の中で本論文を「極めて綿密な資料調査と研究に基づいており、非常に独創的で、優れた筆致で書かれている」と評しました。委員会は、キム氏の研究が、現代にも通じる経済的、環境的、法的、政治的な重要な問いに取り組んでいると指摘し、戦後における日本と韓国の漁業をめぐる緊張関係が、より公平な海洋資源アクセス体制を追求する中で、最終的に世界の海洋秩序を変えていった経緯をたどっていると述べました。

発表を受けて公開されたビデオメッセージの中で、キム氏は次のように述べています。「サミュエルズ教授の功績を称えるこの賞をいただけたことを、大変光栄に思います。教授の重要なご研究は、私自身の考え方の土台となってまいりました。韓国と日本は、この世界的な議論の重要な一翼を担っていました。この重要な歴史的展開に光を当てる機会をいただけたことに、感謝しております」

2,500ドルの賞金が授与されるリチャード・J・サミュエルズ日本研究博士論文賞は、2024年に「米日財団学者博士論文賞」として創設され、2026年に、日本研究への生涯にわたる貢献を称え、米日財団の元理事であるリチャード・J・サミュエルズ教授にちなんで改称されました。2025年の初回受賞者であるチャオヤン・リー・ローゼンバーグ博士は、現在は早稲田大学高等研究所の講師を務めています。

次回の博士論文賞に関する詳細は、本年中に発表される予定です。